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2015年3月12日 (木)

東大の英語

一昨年前、東大志望の生徒がいて、彼の持参した東大模試の英作文の採点が、あまりに酷かったのを覚えている。私なら絶対に許さないような箇所をいくつも減点せずに見過ごしていた。英作文の採点に採点者の裁量が入るのは仕方のないことだが、それは裁量以前の問題であって、採点ミス以外の何物でもなかった。

その甘い採点を見た生徒は喜ぶだろうが、後々困ることになるのも彼らである。試験内容が東大に比類するものであっても、採点者のレベルが東大に全く及んでいない。模試としてあまりにお粗末である。

英作文とは、書き方(答え)は1つではなく無数にある。どのルートで行こうが大概ゴールに辿りつけるのだが、悲しいかな、生徒(日本人)の多くは、その道中にある数少ない地雷を見事なまでに踏んでいってしまう。まずはルート選びにこだわるより、地雷を踏まない感覚を養うことが必要だろう。

いつも言うように、取り組み始めは「こんなんありかな?試しに書いてみよう」で結構なので、恐れず恥ずかしがらず地雷を踏んでいけばよい。そのうち地雷の見分け方が身につくし、私がチェックした箇所を見て「こういう言い方があったか!」と感心してくれれば、英作の力は伸びていく。練習を重ねるうちに、京大、東大の英作もこなせるようになる。

  
問)下線部を英訳せよ。

子供は好奇心のかたまりだ。それが、多くの動物の場合、成熟すると幼い時ほどには好奇心を示さなくなるらしい。

  (京都大2001 第3問)


<英作文に不慣れな現役生の思考>

「子供」はchildやな!調子いいかも!「好奇心」?習った気がするけど忘れた。strange mindでいいや。「かたまり」って、そんな単語習ってないし。終わった。

   →Child has a strange mind. 来年頑張ろう・・・。


<そこそこ英作をこなした予備校生の思考>

「子供」はchildren。こういう総称(~というもの)の場合は複数形で書くんだよな。当たり前やん。「好奇心」はcuriosityに決まってるやん。舐めるなよ!「かたまり」はbe full of~(~でいっぱいだ)で処理したらいいな。完璧!

   →Children are full of curiosity. でどうだ!


<東大に合格する生徒の思考>

childrenの意味は、辞書を調べれば一目瞭然だが「人間の子供」である。問題文の「子供」は、人間以外の動物の子供も含めたものだから、children and young animalsとしなければならない。「好奇心のかたまり」はcuriosityを使わずとも、「あらゆるものに興味がある」と考えてbe interested in everythingとする方が自然な感じがする。よってこんな感じ。

   →Children and young animals are interested in everything.


日本語をそのまま英語に直訳しようとするのは危険なので避ける。小学校低学年に説明するような日本語を考えてみる。慣れてくると、逆に直訳ほど気持ち悪いものはないし、面倒くさいものはないと思うようになる。また、上のchildrenのように、分かっていると思い込んでいるものほど、ちゃんと辞書で調べること。

上述の東大模試を持ってきてくれた生徒T君は、センター試験でC判定までいったたものの、二次で思うような点数が取れず浪人となった。そのT君が、昨日の昼間、晴れ晴れとした顔で受験結果の報告に来てくれた。 東大の理Ⅰに受かったそうだ。大したものである。本当におめでとう。

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コメント

下線部が引いてない箇所も問題文に記載されているのもヒントだよね。ちゃんと前後の文脈(この場合は「子供」っていっても人間だけちゃうよ、っていう)を踏まえて訳さんといかんもんね。
というか当時ほんとにちゃんと英語わかって英作文してたんだろうか、僕(一応受かったからできていたと信じたい)

久しぶりK田君!元気?

教師になった今だから言えるけど、当時なら絶対に分かっていなかったことってあるよね。だからせめて「こんなものも知らないのか?」みたいな偉そうに教える教師にはなりたくないんだよね。どれだけできない生徒がいても(内心では「うっ...」となるけど)驚かないようにしている。

会話重視や「英語で英語を教える」など様々な試みが行われているけど、その効果の発現は微妙で、僕らの時代の頃とSpeaking等のできなさは変わっていない。むしろ平均的な英語力は少し下がっているんじゃないかな。

読んでくれていてうれしいです!お互いいい年なので身体に気を付けて頑張ろう!

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