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2016年2月 5日 (金)

来年度の展望

2月に入ると受験生は連日のように入試がある。自校作の都立を受ける中3の受験生もいる。彼らのことを最優先にしながらも、来年度についても考えていかなければならない。来年度は、「大学受験に向けて」というスタンスを維持しながらも、「実用的英語を身につける」というスタンスをより明確にして実践していく。「英検」「大学受験」「就職(~その後)」の3つの場面で、成果を発揮できる英語を身につけることを目指す。

大学受験という目標は、あまりにも先のことなので、現実味を欠いたり、動機が不十分でやる気が持続できないという生徒もいる。その中間的なステップとして英検の取得を積極的に促していこうと思う。もちろん強制ではいので、最終的に受けるかどうかは本人の自由意思に任せる。ただ「受験料が高いから」と、(親が言うならまだしも)自分の学力を棚に上げて言う生徒がいるのは情けないことである。すすんで自分に投資できる人間になってもらいたい。最終的には、高2で準1級が取得できることを目指す。

また、センター試験が数年後に廃止されるが、その後継となる試験は、これまでの暗記や読解中心のものから、「四技能」(読む、書く、聞く、話す)をバランスよくみるものになるらしい。私がずっと訴えてきた「英語は言語→言語は使えてなんぼ」と同じベクトルを向いてくれそうで、大腕をふってこれまで以上に指導できそうである。その新しい試験がどこまで
期待を寄せてよいものかは分からぬものの、この試験にも十分対応できる「四技能」を身につけるように取り組んでいく。

3つ目には、大学入学後、あるいは社会人になって後にも、きちんと活かせる英語を身につける。東京オリンピックや訪日客の増加など、日本を取り巻く環境は幸か不幸か国際化の一途で、本人が望む望まずにかかわらず英語への需要は高まる一方である。英語が話せることは国民の義務ではないが、使いこなせればチャンスの選択肢は大きく広がる。また、様々な国の人間と直に言葉を交わすことは、島国ならではの閉鎖的で偏見に満ちた世界観を大きく変えてくれ、ひと回りもふた回りも人間的成長を促してくれる。

文科省調べによると、全国の高校3年生の英語力は、その7~9割が中卒レベル以下なのだそうだ。四技能別のグラフを見ても、どれか1つでも長けているならまだしも、見事なまでに総じて低い。日本人でも頑張れば何とかなるはずの読解はましかと思いきや、その読解もまったく目標値に達していなかった。また
一方で、日本人が世界的にトップレベルである「文法」が、グラフの項目になかったのは皮肉以外のなにものでもない。

世の英語教育が四技能に重心を移すのなら、旧来の単熟語の暗記や構文・文法に取り組む必要はもはやない、と言うつもりはない。それらのものは四技能を回す歯車であり、第二言語として学ぶ以上(自然に学ぶ環境がない以上)むしろ必要不可欠である。ただし、不必要なものまで網羅的に覚えることをせず、それよりは必要なものに絞って何度も反復して覚えること、使用場面や使用する目的、役割などと必ず結びつけること、発音のできない英語は論外なので、発音・アクセントの確認を怠らないなど、ただの詰め込みにならないことに十分留意しなければならない。
 
四技能の習得は、長期的な見通しに基づくべきものあって、短期的にはまず不可能である。このブログでもしつこく繰り返しているが、英語という教科は、1つの言語を体得する過程を意味する。その過程は、高3の4月から始めて習得できるほど甘くはない。そんな勉強法が実際にあるのならノーベル賞ものであり、(そうでなくても)とっくに世の中に浸透して共有されているはずである。

学校の定期試験のような暗記偏重の努力試験ならまだしも、言語として認識されればされるほど、これまでの定期試験に臨むかのような、その場しのぎの表面的な勉強では何ともならなくなる。センター試験の後継の試験をはじめ、TOEIC、TOEFL、来年から英検2級にもWriting(自由英作)の試験が加わるなど、その傾向は強くなるばかりだ。これまで以上に「手遅れ」になる者が続出するはずで、それが嫌なら長期的な見通しで、「言語としての英語」とまともに向き合うことである。

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