フォト
無料ブログはココログ

« 受験結果 改訂版 | トップページ | 英検のマナー2 »

2016年3月19日 (土)

英検のマナー

中2の生徒2人が準2級、高1の1人が2級の二次試験を受けた。そのうちの一人が、面接で「花粉症」であることを伝えようと、あらかじめ辞書でpollinosis「花粉症」という単語を調べておいたらしいのだが、いざ面接官に言ってみると、まったく理解してもらえず最悪だったと嘆いていた。その生徒の発音やアクセントが正確だったかどうかはさておき、pollinisisは医学論文などで使う専門用語なので、残念ながら普段の会話では用いないし、ネイティブの中にも知らない人は大勢いる。

「花粉症」で一般的な英語はhay feverだが、hayは「枯草、干し草」のことなので、正確には「枯草病(熱)」のことを指す。カナダやアメリカでは、「花粉症」は日本のように大流行するほど深刻ではなく、歴史的にも比較的新しい病気なので、似た症状の病名で代用しておこうということなのかもしれない。さらに一般的な表現になると、pollen allergy「花粉アレルギー」という言葉もあり、これなら首をかしげるネイティブはまずいないだろう。pollen(ポルン)とだけ聞くと、チョコ菓子のようで可愛らしいのだが、その名に反して人体への被害が甚大なのは何とも皮肉である。

まとめると、「花粉症」は、A:pollinosis → B:hay fever → C:pollen allergy の順に、より一般化され多くの人に認知される表現となる。会話で使えるのはBとCのみで、Aを使うのは明らかに不自然なので避けるべきである。いつも言うように、単語を用いるときは「意味」だけに捉われるのではなく、使用場面をしっかり意識することである。そのことを身をもって分かってくれたのなら、その面接での苦い体験にはとても価値があった。

話が逸れてしまったが、英検の2次試験(面接)を受けた生徒は、手応えがないと言ってはいたが、結果的に皆合格していた。そもそもできない者ばかりが受ける級なのだから、誰しも手応えがないのは当然であり、手応えがなくても意外と受かってしまうものである。もっと言ってしまえば、準1も1級も世間が思っているほど英語が話せなくても受かってしまう。ということを言うと、これから受ける者たちのプレッシャーになるだろうか。

2次試験の試験官は誰がやっているのだろう?もし可能ならば、私も一度やってみたい。他の試験官よりも厳しく評価するので、私の担当だけ合格者が極端に少なくなるかもしれない。そして私自身が不合格(くび)になるかもしれない。しかし、合格に必要な基準項目が発表されているが、それをきちんと満たしている合格者は実のところほとんどいないと思う。実際はかなり甘く評価されている、というのは受験した者ならわかるはずだ。

面接には流れ(マニュアル)があるから、受験者は多かれ少なかれ前準備が可能になる。なので、本当に(即興的に)英語が話せなくても受かるはずなのだが、全てのパターンを暗記するあまり見事なまでに台詞口調になったり、予想を逸脱したやりとりになると途端にしどろもどろになったりしてしまう。もちろんまったく準備をしないで臨んだ者は、さらなる厳しい沈黙が続くか、「ご長寿クイズ」を彷彿させる支離滅裂なやり取りに終始することになる。

受験する者の多くは、英語を流暢に話そうと意識するあまり、コミュニケーションそのものが死んでしまっていることに気づかない。まずは、伝えようという意志をはっきりと見せること、その意志の見える限りは、試験官は受験生の応答を強制的に回収し次の質疑に移るということをしないだろう。英検の二次は、スピーキングの試験というよりは、コミュニケーションの試験である(もう少しその辺りのことを次回以降のブログで具体的に説明しようと思う)。そのことを忘れなければ、基準項目にある「日常生活において英語でやりとりすること」ができなくても合格は可能である。


« 受験結果 改訂版 | トップページ | 英検のマナー2 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1699445/64219517

この記事へのトラックバック一覧です: 英検のマナー :

« 受験結果 改訂版 | トップページ | 英検のマナー2 »