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2016年3月25日 (金)

英検のマナー2

ノックして扉を開ける。「失礼します」と一礼して部屋に入り、用意されたイスの横に立ってもう一度深く一礼をする。「座ってください」と言われるのを待って腰を下ろす。私が高1で英検2級を受けたときは、確かこんな感じだった。一方で、カナダから一時帰国して準1級を受験した際は、そのマニュアル(一連の流れ)のようなものを一切無視して面接に臨んだ。

ノックをして入るまでは同じだったが、それから深々と一礼することはしなかった。"Hi"と言いながら面接官の前まで行き、手を伸ばして握手を求めた。決して礼儀を忘れたわけでも、血迷ったわけでもない。また、意図的にそうしたわけでもなく、自然と手が伸びていたのである。どうしても英語を話すことに脳のチャンネルを合わせると、振る舞いも英語式(カナダ式)になってしまう。英語を話そうというのに、振る舞いだけは日本式のままでというのはどこか不自然だったし、何よりそんな器用なことはできなかった。

また、だれが決めたのか分からないが、「『もう一度言ってください』は2回まで」という(暗黙の)ルールも守らなかった。
2回目で分からなかったら、3回目を尋ねればよいのである。私が受けた面接では、試験官が何を質問したいのか全く理解できなかったので、同じ質問に4、5回尋ねてしまった。カナダの実生活で鍛えられた神経の図太さが、顔を出してしまったのかもしれない。

とは言え、相手に敬意を払うのは、日本語に限らず英語でも当然のことなので、慎重に言葉は選んだつもりだ。
"I beg your pardon?"のような固定表現を、オウム返しのように無機質に繰り返しても、相手は腹が立つだけである。2回目、3回目となるにつれて、表現をもっと丁寧なものに変えたり、声の調子や面持ちに切迫感や「すいません」といった感じを出したりする必要がある。

それでも分からなかったら、「分かりません」と言えばいい。それもちゃんとした意思表示で、コミュニケーションの1つである。間違っても、長い沈黙に陥ってしまい、うつむきながら次の質疑に移るのを待つだけにはならないように。それこそコミュニケーションの放棄であり、最も罪の重い行為である。

また、質問が理解できなければ、答えてはいけないという決まりはない。いきなり一か八かで見当違いなことを言うからダメなのであって、「間違っているかもしれませんが、言ってみます」と前置きしておけば、見当違いなことを答えても不自然ではない。私の場合は、それに加えて「つまり、〇〇〇ということを尋ねているのですね?」と質問内容を確認してから答えることも織り交ぜたりした。

しつこいが、大事なのはコミュニケーションであって、ミスのない完璧な英語を一回で言えるかどうかではない。そもそも試験官も受験者に完璧な英語など求めていないのだから(もしそうなら英検2級など誰も受からない)、多少の文法的ミスやしどろもどろになってしまうのは開き直ってしまったほうがよい。英語ができないのは百も承知である。そのできない英語をどれだけ駆使して、コミュニケーションができるかどうかが試されているのである。(その3につづく
)

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