京都に帰省してます
1年ぶりに京都に帰郷する。新横浜駅から新幹線で約2時間。窓側の席で車窓の景色を楽しむことができたのは良かったが、残念ながら富士山はまたしても反対側であった。シュウマイ弁当を平らげるといつの間にやら寝てしまい、目が覚めると滋賀の米原駅を通過していた。読もうと思って張り切って持ってきた文庫本たちは、単なる重たい荷物となり果ててしまった。
京都に着くと、反対端にある32番ホームから山陰線に乗り替える。新幹線とのギャップもあるのだが、それにしても恐ろしいほどにスピードが出ない。亀岡行きに相応しく亀のような鈍行さかげんである。そのように馬鹿にしている私自身、でかいリュックを背負っていて亀仙人のようであった。また、揺れと軋み(金切り音)が凄まじく、老いたロバが鞭を打たれて嘶いているようである。京王線や小田急のスタイリッシュな感じとは大違いではあるが、ドアの開閉ボタンの空気音も、車窓から見える押し寿司のような家並みも、全てが懐かしかった。
電車は二条駅を発ち、丸太町通りに沿って走り、やがて西大路通りをまたいだ。ふと、少し先に北野天満宮があったなと思うと、車窓の風景に重なって受験生達の顔が浮かぶ。何か祈らねばと慌てて目を閉じて拝んでみた。その際「皆が志望校に受かりますように」ではなく、「皆がへこたれずに勉強してますように」と、ついつい現実的な願いをしてしまう。その方が多忙な菅原道真も聞き入れてくれそうな気がしたのである。
現在、炬燵に深々と埋もれて紅白歌合戦を見ている。芋けんぴを食べすぎてお腹がいっぱいだ。少し痛みすら感じるほどである。これからさらに年越し蕎麦を食べなければならない。わが家の年越し蕎麦は海老天ではなく、京都ならではのにしんが一匹載っている。明日には御節に雑煮が待っている。お腹は常に満腹状態な気がするが、良き一年が迎えられるよう食べねばなるまい。今できることは食べるのを止めることではなく、次の戦いに備えてキャベジンを飲むことであろう。毎年思うが、げんを担ぐのもけっこう大変である。
« クリスマス前の悪夢 2 | トップページ | 謹賀新年 »
コメント