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2021年12月20日 (月)

コロナ禍の卒業生たち

1年365日、受験戦争の最前線で指揮をとる日々にあって、卒業生の訪問(慰問)はひと時の潤いをもたらしてくれる。熱血で人望熱い学校教師ならともかく、場末のしがない塾講師にもかかわらず会いにきてくれるというのは幸せなことである。コロナ禍でなければ、一緒に食事をしたり酒を酌み交わしたりしたかったが、それはまた次の楽しみとして取っておきたい。そんな今年訪ねてくれた卒業生たちを紹介してみよう。

夏頃だったか、2年前の卒業生Kさんが教室を訪ねてくれた。髪にウェーブがかかり、メイクも洗練され、あんなにイモっぽかった(純朴な)子がこんなに変わるものなのかと驚いた。そのKさんは大妻女子高から東京理科大に進学した。昨年はコロナのため、大学には数えるほどしか通えなかったらしい。本屋でバイトをしていると言っていた。単位はいくつか落としたらしいが、何とか進級はできたそうだ。口下手で、天然キャラで、その割に頑固なところは相も変わらずだったが、ここまで腹を割って話したことがなかったので新鮮だった。簿記の2級をとる勉強をしているらしいので、ぜひ次にあうときにその結果を楽しみにしたい。

2月の終わりには、Iさんが訪ねてくれた。弟2人が通っているので、その三者面談に同伴してくれたのだ。中学では生徒会長を務めたこともある彼女は、話す内容が論理的かどうかはさておき、大きい声ではきはきとよく喋り、場を明るくしてくれる快活な子だった。現在は成蹊大に通っている。MARCHを目指して受験したが、あと一歩及ばなかった。本人はずっとそのことを引きずっていて、気まずくて塾に顔を出せずにいたそうだ。私が過度にプレッシャーを与えすぎたせいかもしれないと反省している。久しぶりに元気な顔が見れて良かったし、弟との面談ではあったが、いろいろと頑張っている話が聞けて安心した。覇気のない弟に「もっと大きい声ではっきり言いなよ!」と注意してくれたのだが、私もビクッとなるほどの迫力だった。最近受けた
TOEFLで高得点がとれたらしく、英語に対する自信も回復しつつあるそうだ。

さらに遡って今年1月には、お笑いトリオ(男子3人)が会いに来てくれた。3人とも桜美林出身である。それぞれに個性があり、ギャグは寒いが楽しい連中だった。それぞれラグビー部、陸上部、吹奏楽部とハードな部活に励んでいたが、定期試験でも授業を休むことなく真面目に頑張った。3人がお互いをライバル視する関係が面白かったし、それが功を奏したのか、それぞれ、明治大、中央大、立教大に進学した。大学生活1年目はいずれもコロナの為ほとんど大学に通えてないということだった。上述した女子2人と違って、そこまで外見的な変化は見られず、ただひたすらにお調子者だったのが懐かしく嬉しかった。野球部に入り大好きな野球を再開したとか、洞窟同好会に入ったとか、東進でバイトをしているとか言っていた。それぞれにお母さんが心配性だったので、受験が終わってさぞほっとされていることだろう。三者面談のたびにお母さんが「うちのおバカちゃんは大丈夫でしょうか?」と言っていたのが忘れられない。

今年9月には、慈恵医大のTさんが来てくれた。正確には、塾生に医学部志望の
子がいるので、その子にアドバイスをしてもらったのである。Tさんは経済的理由から国立大の医学部にこだわっていたが、最終的に国立の弘前大と私立の慈恵医大で揺れて慈恵大に落ち着いた(ちなみに弘前大は最高点で首席だったそうだ)。高額な授業料のため奨学金を借りたらしいし、お父さんも残業を頑張ってくれているらしい。1回生の時は成績優秀者で、一部授業料が免除されて助かったとも言っていた。医者になりたい、人を助けたいという情熱がものすごいので、たぶんお金の問題くらいで立ち止まるような彼女ではない。きっと大丈夫だし、これまで投資した分はすぐに回収できる。現在は奥さんの英会話の授業をとっているので、奥さんから様子を聞いている。その奥さんも大絶賛で「彼女はきっと素晴らしい医者になるわ!」と言っている。

卒業生諸君、別に大きな成果を誇らなくてもいい。悩みを抱えて相談に来たっていい。なんなら漫画やアニメの話でもいい。手紙でもメールでもLINEでもいいので、近況を聞かせてくれると涙が出るほど嬉しいです。まだまだコロナで鬱陶しい世の中ですが、間違っても「自分だけ運が悪い」とか思わぬように。社会の雰囲気やマスコミに煽られて腐らぬように。
ありきたりですが「ピンチはチャンス」です。明るい未来予想図を描いて邁進してください。そして英語を武器に思う存分に活躍してください。


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